JA共済のライフロードの評判はどう?デメリットは?

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JA共済の予定利率変動型年金「ライフロード」が意外と魅力的

JA共済が販売する、「予定利率変動型年金共済ライフロード」の人気が高まっているようです。この金融商品は、本当にお得なのでしょうか。投資マニアの管理人としては非常に気になるので、中身を調べてみました。(2017年6月時点)

JA共済のライフロード


特に最近は、老後のお金に対する不安が高まっています。「年金を安全確実に増やしたい」と思う、日本全国の庶民向けに設計された金融商品が流行なのですね。JAのライフロードが本当に魅力あるものなのか。管理人の感想をご報告します。

JAのライフロードの公式サイト


保守的な日本人にピッタリの金融商品・・・それが管理人の第一印象

予定利率変動型年金共済ライフロードのメリットは、冒頭の画像に記されている4つの点です。つまり、「確実に受け取れる年金」、「老後資金を積立」、「個人年金保険料控除で節税」、「医師の検査不要」です。順不同になりますが、詳細をチェックします。


医師検査は不要だが加入上限がデメリット、ただし強制積立は良い仕組み


予定利率変動型年金共済ライフロードは、お医者さんの検査が不要で、簡単な告知だけで申し込みが可能な事をアピールしています。しかし、誰でも簡単に加入できる訳ではありません。実は18歳~50歳の年齢制限があります。これは、年配の方には残念なお知らせとなりますね。

JA共済のライフロードの加入可能年齢


例えば上記の契約例ですと、25歳から60歳まで掛け金を払い込むプランとなっています。月1万円を35年間積み立て続けるので、合計420万円を拠出する事になります。

コツコツと貯金するイメージになるので、お金を貯める事が苦手な人には良いでしょうね。あとは、運用利率がどうなるのかが、気になりますね。 次の項をご覧ください。



最大のメリットは、元本が減らない運用


JA共済のライフロードの最大の特徴は、投下した元本が減らず、魅力的な利率で確実に運用されることです。仮に25歳から契約した場合、35年間は払い込みを続け、引き出し不可能となりながらお金を積み上げる事になります。(中途解約の場合は元本割れします)

ただただ「安全確実に年金を増やしたい」と思う層の需要に、応えている商品だと思います。

JA共済のライフロードの仕組み


当初5年間は、0.5%の予定利率に固定で運用されます。その後は60歳まで最低0.75%の予定利率が保証された上に、予定利率が見直されれば資金が更に増える事になります。パッと見、予定利率は定期預金よりも魅力的です。(予定利率は2017年の記事執筆次点)

60歳以降は、5年・10年・15年の期間から選び、年金として受け取る仕組みです。年金として受け取る期間も、予定利率で資金が運用され、これもメリットと言えるでしょうね。

JA共済のライフロードの予定利率


ただし、この手の長期払い込みタイプの金融商品は、途中で解約した場合、投下資金をすべて回収できないデメリットもあります。加入するならば60歳まで解約しない決心が必要です。途中で緊急的に資金を引き出す可能性のある人は、元本割れしますから、使ってはいけません。



定期預金よりも利率が良いのも、魅力的に見える


JAのライフロードの販売資料を見ていて気になったのは、下記のコメントです。簡単に言うと、運用で得た利子・利益には予定利率が適用されないという事です。定期預金のイメージであれば常に単利で資金が運用されます。複利の効果が得られないという意味になりますね。

JA共済のライフロードは単利運用


であれば、「定期預金でトップクラスの金利のSBJ銀行で運用したほうが良いかもしれないな」と思ったので、比較してみました。SBJ銀行の2年物の定期預金金利0.45%で、35年間、積み立てた場合を計算してみました。その結果が下記です。

(実際には2年で0.45%はキャンペーン金利ですし、今後もこのレベルの金利となるのかどうか全く不明ですが、あくまで机上の計算として算出しています。)

年数 元本 利益
1年目 12000円 120540円 12万円
2年目 24000円 241622円 24万円
3年目 36000円 363250円 36万円
30年目 3600000円 3862375円 386万円
35年目 4200000円 4558213円 456万円


複利で月1万円を0.45%の金利で運用すると、35年後には約455万円になっています。一方でJA共済のライフロードの場合、35年後に456万円です。ほとんど似たような結果になりました。

JA共済のライフロードの年金受取総額


JAのライフロードは上記の最低保証年額が確実に保証されるので、定期預金のようなイメージで問題ないと思います。35年間、解約しない前提で考えると、ライフロードに積み立てしても良いかなと感じました

しかも予定利率がその時の経済状況に合わせて変動するという事は、現金で資産を増やすタイプの人にとっての最大の敵、インフレにも一定程度追随できるという意味になります。

平成29年度運用の予定利率が実際には1.5%である事を考慮すると、資産運用の知識の無い人が安全確実に年金を増やすという意味では、最適な金融商品の一つでしょう。


解約した時に損失が発生することが、最大のデメリット

では、JA共済のライフロードのデメリットは何でしょうか。

1つ目は、超長期で掛け金を支払い続けて運用するので、急に資金が必要になった場合、直ちにお金の引き出しができない事でしょう

下記の一覧表をご覧ください。例えば18歳から加入した場合であれば、最低でも32年間、30歳からの加入でも20年間、掛け金を払い続け、年金として受け取るまで資金の引き出しが出来ません。


JA共済のライフロードの加入年齢と加入期間



どうしてもお金が必要になった場合は、一応、解約する事はできます。問題は、途中解約した場合、返戻金(へんれいきん)が払い込み済の掛金を、相当下回る可能性がある事です。というか、必ず下回る=元本割れします。

つまり2つ目のデメリットは、払い込み前に解約したら損する可能性があるという事です


JA共済のライフロードの解約時の返戻金



前述していますが、ライフロードの利率は、高金利な銀行よりも若干、運用益が良い程度です。(420万円の元本を35年間運用した場合、SBJ銀行の455万円に対して、ライフロードは456万円)

30年近くにも及ぶ運用期間中に解約してしまうと、運用益どころか、元本が目減りして損失が発生します。以上を考慮すると、途中で解約をしない覚悟の上でライフロードを利用するのは、大いにアリだと思います

もしも一抹の不安があるのであれば、無難に定期預金で運用する事をおススメします。

予定利率変動型年金共済ライフロードは、そこそこお勧めしても良い商品


「じぶんの積立」などの商品と比較してみる

これまで見てきた通り、JAの予定利率変動型年金共済ライフロードは、そこそこお勧めしても良い商品だと思います。年金タイプの積み立て商品として大人気の明治安田の「じぶんの積立」と、定期預金の比較表をご覧ください。

項目 ライフロード じぶんの積み立て 高金利の定期預金
運用
利回り

定期預金より良い
解約時の返戻金
元本割れは無し。ただし明治生命の破綻の場合は減額される。

普通預金並みの利息になる。元本割れは無し。
流動性
事務手続きで、解約まで時間を要する

事務手続きで、解約
まで時間を要する


解約時のデメリットを無視できるのであれば、運用利率が良いライフロードはおススメできます。年金のように資金を貯めたいけども、元本を100%保証して欲しいなら、運用益は落ちますが、明治のじぶんの積み立てでしょうか。

様々な誘惑に打ち勝って自分自身で余剰資金を貯蓄できるなら、当サイトで紹介しているような高金利な定期預金を渡り歩くほうが、最も無難だと思います。

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