看護師をやっているシングルマザーさんの将来の貯金について考える

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漠然とした不安の中にいらっしゃる、シングルマザーさんの貯金に関するアドバイス


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頂いたご質問(2018年9月、MNさま、30代・女性)

はじめまして。こんにちは。はじめて質問させていただきます。自分の老後資金について不安になり質問させていただきます。よろしくおねがいします。

私は39歳、離婚し私学に通う息子16歳が1人います。私は看護師をし、月約33万、ボーナス60万の収入があります。保険は掛け捨ての死亡保障、入院保障に加入し、月3千ほどです。

家賃は8万その他塾代や生活費で毎月預金が2.3万ほどです。子供は将来大学進学予定のためその時の費用に充てるつもりです。

46歳から預金を始めたとして、いくら必要でしょうか。また、積立保険は必要でしょうか。あと、がん保険は必要でしょうか。漠然と将来が不安ですが、なんともならない現実です。

子供が成人してからも結婚資金や諸々の援助ができないと思い情けないです。厚生年金には加入しています。よろしくお願いします。



回答:今の収入がある限りは、不安感にさいなまれる事は無い

MNさま、恐らくかなりお忙しい中を縫って当サイトにご質問頂き、ありがとうございます。当サイト管理人もシングルペアレント経験があるので、非常に共感と言いますか、その不安感は痛いほど分かります。つい、一人だとあれこれと考えてしまうのですよね。

しかし、メールを拝見しまして、基本的に特に問題無いのではないかと思いました。どこがどう問題無いのか、以下の通り記しますので、どうぞ参考にして下さい。

看護師のシングルマザーの貯金



毎月の収入がかなり多いので安心、貯蓄をすれば老後も安泰


まず、お給料から。月額33万円とボーナス時に60万円という金額は、額面か手取りか分らかないものの、恐らくここは大半の人は手取り収入を指すと思いますので、手取り年収は456万円になりますね。ボーナスが夏冬両方とも60万だとすると、更に増加して516万円になります。

一方で支出は、家賃が年間96万円、毎月の預金を年間の額にすると約28万円です。手取り456万から引くと、332万円が残ります。これを毎月に均すと27万円となります。

大概の人は生命保険に驚くほどお金を浪費するのですが、MNさまはそこはほとんどかかりませんから、となると塾代と生活費でこの27万円が無くなる格好ですね。

非常に大雑把なご質問なので、いったい塾代がいくらなのか全く分かりませんが、生活費よりも多い事は無いと思います。となると、親1人子1人で生活費がもしかしたら20万円くらいはかかっているのかもしれません。これは、いくら何でも多すぎるような気がします。

異なる家庭を比較するのは必ずしも良いとは限りませんが、我が家は現在、5人家族で食費は月額6万~9万円です。となると、2人家庭では3万円~4万円くらいには抑えられるのではないかと想像します。看護師の仕事が忙しいので、食事は外食が多いとしても、5万くらいには収まる筈。

となると、その他の生活費をカウントしても、月に10万円は行きませんよね。仮に10万円だとしても、塾代はせいぜい5万円あれば十分でしょうし、そうなると最高でも15万くらいではないでしょうか。

であれば、毎月の27万円から15万円を引くと、月に12万円もの余剰資金が生まれます。本当はもっと多く残るような気がしますが、最初からハードルを上げると長続きしないので、そうですね、キリの良い数字として毎月10万円が余剰資金としましょう。

この場合、1年で120万円となり、やはりキリの良い数字で100万円を、息子さんの結婚資金援助として差し出す事が出来ると思います。別に、結婚代を全て出す必要など全くありません。そして、120万円の貯蓄を40歳から開始すると、大学の4年間の学費は完全に賄う事もできます。

46歳で子供が巣立つとしたら、月に15万円~20万円の貯蓄が出来ると思います。この時、子供は自宅からさっさと追い出して、もう一段、家賃の安いところに転居しましょう。子供が転居しないならば、子供から家賃と食事代として、月に5万円くらい徴収しましょう。

もしも月額20万円の貯蓄が出来て、仕事も46歳から60歳まで可能だとしたら、14年間に3360万円の貯蓄が出来ます。これに、老後は厚生年金まで支払われる事になるのです。

以上のようなイメージを持ちまして、下記のウェブサイトを見て頂くと、MNさまの老後は、かなり余裕が出てくる可能性が高いという事がお分かりになると思います。
https://okanenokozuchi.com/female-single-retirement-fund



保険の大半はボッタクリレベルにあるので要注意


ただし、余計な保険などには入る必要は無いと思います。保険は、不安症の人に付け込む商品です。金銭的な不安が無い暮らしをすると、保険など全く魅力的ではない商品だという事に気づきます。

だいたい、医療費の心配をしたところで、国の医療保険を使えば高額医療費のほとんどがカバーされて、後日、かなりの部分が戻ってきますので、何の不都合もありません。貯金が有れば、戻ってくるまでの一時的なところを立て替えれば良いだけなのですから。

また、ご子息が成人して働きに出たら、仮に親が死亡したところで、金銭的には何の問題もありません。毎月何万円もかけて生命保険に入ったところで、保険本来の役割である、リスクをカバーするという意味自体が、既に無くなってしまっているのです。

子供を養育中のシングルマザーが死んでしまった場合は、子供の生活費がゼロになりますから、そのリスクをカバーするために、今、死亡保険金の出る保険に入る意味はあります。が、46歳からそのような死亡保険金の出る保険など、全く意味はありません。

がん保険なども、人の弱みに付け込む良く出来た商品です。家族が先祖代々、癌で死亡する人がどう見ても多いなという場合は、入っても良いかもしれません。ただし、既に加入している医療保険と被りますから、本当に意味が有るのか再確認したほうが良いでしょう。今の保険をよく読んで頂いて、加入の是非を判断しましょう。

基本的にはがん保険など入るよりも、毎年人間ドックを受けたほうがよほど合理的だと思います。

もしも保険屋に相談に行った場合は、不必要なボッタクリ保険を多数、勧められると思います。その中でも、金融庁までもが問題視していた外貨建て終身保険や、個人年金保険などはボッタクリ商品の代表格ですから、そのようなものは全無視でOKです。

何度も言うようですが、保険はリスクをカバーするもので、貯蓄をするものではありません。貯蓄機能が付いたもので唯一、当サイトでも良い商品だと感じるものは、明治安田生命のじぶんの積み立てくらいです。

(この商品は良品ですが、保険会社にとってあくまでもフロントライン商品であり、これで客を釣ってバックエンドのボッタクリ商品に誘導する目的ですから、注意してくださいね。)

なお、保険に関する変な常識に凝り固まってしまっている場合は、この本を読んで頂いて、むしろそのような商品は非常識極まりないものであると知っておくと良いでしょう。


生命保険は「入るほど損」?!


月に10万円なり20万円のような金額を貯蓄できる場合は、その一部を投資に回す事が、いちばん合理的にお金を増やせるのではないかと思います。

その場合は、長期の国際分散投資が最も理に適っており、リスク許容度に応じて様々な商品選びができます。ボッタクリレベルの投資信託ではなくて、非常に良心多岐な商品も多数ありますので、興味が有れば、この本もあわせて目を通しておくと良いでしょう。


改訂版 一番やさしい! 一番くわしい! はじめての「投資信託」入門
(著者の竹川美奈子さんは、大変に良い感じの人です)


以上、本来なら対面でお話をして2時間くらいはかかる内容を、手短にホームページ上でお返事しなくてはならないことから、かなり話を端折ってしまっておりますが、基本的に今のお仕事を続けてゆく限りは、不安に感じる事は無いと言って良いかと思います

子供は、頑張っている親の事を、きちんと見ているものです。仮にお金が足りなくて結婚資金を一銭も出してやれなかったとしても、そんな事は全く問題にならない事であり、むしろお子さんは、女手一つで育ててもらった事に、深く感謝し続ける事でしょう。