メットライフ生命の外貨建て終身保険ビーウィズユープラス・保障重視コースに関するレビュー

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分かりにくいメットライフ生命のビーウィズユー プラスを徹底的にチェックしてみた

メットライフ生命保険の外貨建て終身保険「ビーウィズ ユープラス」について評価して欲しいというリクエストがありましたので、当サイト管理人の視点でチェックしてみたいと思います。

最近、本当に外貨建ての生命保険が増えていると感じます。本当にリスクを分かったうえで契約しているのか、非常に不安に思います。

メットライフ生命のビーウィズユー プラス


当サイトでは、基本的に外貨建ての生命保険には懐疑的な目で見ています。死亡保障を外貨で運用して本当に良いのかと考えてしまいますし、保険を使って資産運用をやるにしても、そんなものはシンプルに低コストで投資を行えば良いだけであり、ボッタクリレベルの高コストである保険会社をわざわざ使う意味があるのかと思ってしまいます。

本ページでは、外貨建て終身保険「ビーウィズ ユープラス」の「保障重視コース」に関して、当サイト管理人の視点で詳しくチェックして、感想を記して参りたいと思います。

「保障&運用コース」もあるのですが、「保障重視コース」とあまりにも商品内容が違い過ぎて、そこまで解説すると恐らく理解不能になります。「保障&運用コース」を知りたいという人おられましたら、質問コーナー経由で当サイト管理人までリクエスト願います。

ビー ウィズ ユー プラスは、一般庶民が大いに喜ぶ商品設計

ビーウィズユープラスは、契約者が死亡、または高度の障害状態になった時に保険金が支払われる終身保険です。保険の契約時に保険料を一括で払込むので、まとまった資金が必要となります。従って、お金にゆとりのある人を対象にしています。

また、外貨建てで運用され、運用通貨をUSドルまたは、豪ドルの2つから選択できます。契約時の払込み通貨は日本円だけでなく、USドルや豪ドルでも可能です。そして、この保険の最大の特徴は以下の2つになります。

・特徴1:最初に払い込んだお金以上の、死亡・障害保険金を保証
・特徴2:一定期間が経過したら、さらに死亡・障害保険金がUpする可能性


メットライフ生命のビーウィズユー プラス


契約時に払込んだ一時払保険料よりも、高額の死亡・障害保険金を受け取る事が契約当初から保障されているのが1つ目の特徴です。さらに、所定期間で見直しをする基準利率によっては、受け取れる死亡・障害保険金は更に増加も期待できます。これが2つ目の特徴となります。

商品を買う前から、払い込んだ保険金よりも多くの保障があると約束され、将来的にはもっと受け取るお金も増えますとFPから紹介されれば、心が揺れ動きそうです。

この保険は最初から「利益確定」が約束されているようなものですから、投資の勉強をする気にもなれないような庶民の心に響く商品設計だと思います。



ビー ウィズ ユー プラスのメリット

契約初期から、払い込んだお金よりも大きな死亡・障害保険金が保証される


繰り返しになりますが、ビーウィズユープラスのメリットは、契約の段階から、払い込んだお金よりも大きな保障(死亡・障害保険金)を受け取る事ができて、将来の死亡・障害保険金額が増加する可能性があることですね。

メットライフ生命のビーウィズユー プラス


運用通貨は、USドルと豪ドルから選べますが、今回は、より金利の高いUSドル建て運用に注目します。最低保証される基準利率は年2%です。40歳の男性が契約すれば、ドル建てで払込んだお金の1.76倍の死亡・障害保険金が期待できます。

「更に多くの」という部分については、2018年10月中の基準利率は4.45%ですので、約3倍近くの死亡・障害保険金が期待できそうです。これは、確かに魅力的です。




60歳の契約だとしても、2倍近くの保険金額になりそうです。80歳でも契約できる仕組みも凄いです。普通、高齢者は死亡保険に入れないはずですから。


猛烈な円高にならない限り、死亡・障害保険金で損する事は無さそう


外貨建て保険の最大のリスクは、為替の影響で損をする可能性がある事です。しかし、本商品の場合は、猛烈な円高にならない限り、損はなさそうです。(加入年齢と、契約時の為替で変わってきますので、詳細は問い合わせてシミュレーションしてください)

例えば、ドル建て運用、最低保証の基準利率2%で1ドル110円で契約した場合、死亡・障害保険金の受取時に、1ドル83円の超円高になってしまっても損をせず、払い込んだお金と同額の保険金を受け取れます。





この保険は、死んだときにだけ保険金が下りるわけでなく、生きているうちに高度障害になった場合にも、保険金を受け取る仕組みになっています。つまり、契約して、数年で超円高になる状況に陥ってもトータルで損はせず、外貨建て保険としては、マシな部類に入るとも思います。

ビー ウィズ ユー プラスのデメリット

一時払保険料が高額すぎる


ビーウィズユープラスは、契約初期に払い込む保険料が高額で、最低でも300万円(1ドル100円)以上が必要となります。従って、お金に余裕がある人向けの保険です。カツカツの生活をしている人が利用するものではなく、ある程度の富裕層向けの商品といえます。

300万円程度のお金ならば資金の一部を投じるだけですから、「お好きにどうぞ」と言えますが、これを1000万円とかそれ以上とか、そのような単位で買うつもりなのであれば、為替リスクを取っても、後ほど説明するようなまだるっこしい運用となる訳で、メリットあるのかなと疑問に思います。


「更に増える」と期待感を持たせている死亡・障害保険金が、増えない可能性がある


ビーウィズユープラスは、最初の契約日からの保証期間(5~30年)の経過後に見直された基準利率の水準によっては、死亡・障害保険金が増える仕組みがあります。 既に説明した、「更に多くの」という部分ですね。




現時点の保証期間は、USドル建てで30年、豪ドル建てで20年です。つまり、USドルの場合であれば、30年経過してようやく、死亡・障害保険金が更に増える「かもしれない」という事です。




この保証期間(USドル建て契約なら2018年10月時点で30年)が終了した際に、再度、基準利率が計算されます。基準利率は、運用利率みたいなイメージでしょうか。 ウェブサイトで確認できますが、以下のようなイメージでUSドル建、豪ドル建の基準利率が決定します。




これらの基準利率が、最低保証基準利率より大きい時だけ、死亡・障害保険金が増えます。例えば、USドルの最低保証基準利率は2%ですので、30年後の2048年時点で基準利率が4.45%であれば、死亡・障害保険金が増えます。

もしも、基準利率が最低保証基準利率の2%のままであれば、死亡・障害保険金は増えません。これらの計算が、最低保証期間の30年の経過後は、15年毎に繰り返されます。

USドル建ての場合をまとめると、以下のようなイメージです。もしも、基準利率が最低保証の2%のままでであれば、当初の死亡・障害保険金から増えることはありません。リスクとしては、40年や50年が経過してもも、当初の死亡・障害保険金から増えない可能性があるという事でしょう。

契約時点 30年後 15年後 更に15年後
契約時に保険金が決定 利率2%より大きい =死亡・障害保険金増える 利率2%より大きい =死亡・障害保険金増える 利率2%より大きい =死亡・障害保険金増える
契約時に保険金が決定 利率2%=死亡・障害保険金変わらず 利率2% =死亡・障害保険金変わらず 利率2% =死亡・障害保険金変わらず


死亡・障害保険金の受取でなくて、中途解約する場合は元本割れの可能性


ビーウィズユープラスでは、途中で解約した場合に受け取る解約返戻金が、最初に支払った一時払い保険料よりも少なくなる可能性があります。

私たちが収めた保険金は、生命保険会社の内部で、株や債券などによって運用されています。これらの資産の価値によって(株や債券ですから、日々、価格変動をしています)、最終的に受け取る解約返戻金額が決定します。




適用されている基準利率が「解約日の基準利率+0.45%」より低ければ、解約返戻金額が少なくなって損します。例えば、適用されている基準利率が2%で、解約日の基準利率も2%であれば、解約返戻金額は元本割れします。

適用されている基準利率(2%) < 解約日の基準利率(2%)+0.45%=2.45%


さらに、現地通貨から日本円にした際に為替の影響で、損する可能性も残っています。まとめると、払い込んだお金より解約返戻金が少なくなる、つまり元本割れするのは、以下のようなタイミングになります。

早い段階で解約した場合(内部の積立金が少ないので元本割れ)
解約時点で基準利率が低い場合
為替が円高になった場合


なお、解約返戻金額の試算例を見た感じですと、30年近く解約しなければ、元本割れにはならないようです。下記の試算例は日本円で1000万円ほどを出した場合になります。例えば男性が60歳で契約して30年経た時、基準利率の違いによって。解約返戻金が1243万円~1775万円ほどに変動しているというシミュレーションです(赤枠の部分)。




いずれにしろ、数十年レベルのかなりの長期で資金が固定される事になります。おそらく、10年程度で途中解約した場合は、確実に損することになると思います。

10年前後以内に保険金が受け取れるなら、ビーウィズユープラスにメリットあり

以上までをご覧いただいて、理解できましたか? ここまでのメリット・デメリットを見ただけでは、どうも、この生命保険が良いのか悪いのかが、分かりにくいです。そこで、米国債や米ドルの外貨預金で長期運用した場合と、比較してみる事にします。




上記より、保険の契約条件は、以下の通りになるとします。

契約年齢:60歳
契約時の基準利率:2%
基準利率保証期間:30年
一時払保険料:10万ドル
30年後の死亡・高度障害保険金額:約13.2万ドル(+32%)
30年後の解約返戻金額:12.4万ドル(+24%)


米ドル建てを60歳で契約すれば、30年後の死亡・高度障害保険金が、支払った保険料に対して+32%になります。つまり、米ドルを30年間運用して+32%の儲けになったとも受け取れます。

仮に30年後に中途解約した場合であっても、支払った保険料+24%で米ドルのお金が戻ってきます。 これに対して、米ドル建ての米国債や外貨預金で、30年間運用した場合にどれだけの儲けになるのか、この利益率を比較してみましょう。


米ドルの外貨預金で30年間運用


まずは、米ドルの外貨預金(1年物)の定期預金で、金利2.3%で30年間運用した場合を想定します。下記は、 誰でも簡単に利用できる住信SBIネット銀行の外貨預金です。




1年満期ですから毎年、税率20%で課税されながら複利運用した場合、およそ15年後に投資元本が+31%に達します。ざっくり、生命保険と同じ損益となります。その後も外貨預金の米ドルは増え続けて、30年後には+73%になります





米国債で30年間運用


次に、1年物の米国国債の利回り2.73%で、30年間運用した場合を想定します。米国債も、ネット証券で気軽に買う事ができます。




もしも1年物の米国債で税率20%で毎年課税されながら複利運用した場合、およそ13年後に投資元本が+32%に達します。外貨預金の時より早い時期に、生命保険と同じ損益となります。最終的に、30年後には+91%にまで資産が増えます





先進国株式を購入した場合


生命保険のような、変に安心感を求めるような商品を買う人にとって、本来、投資の王道である株式投資は「できれば避けたい」と思う部類だとは思いますが、債券への投資と共に株式への投資は基本中の基本ですから、あわせて書いておきます。

下記、米国を中心として、日本を除く先進各国の株式市場に分散投資をする事ができる、超低コストの<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドを買い付けて、30年間運用した場合の期待されるリターンです。

外貨預金や債券と異なり、株は満期も元本保証もありませんから、「期待リターン」で表現する事になります。先進国株式の期待リターンはおおよそ4%程度が現実的な線なので、これで30年間、一度も解約をする事なく、ファンド内で複利運用をした結果が次の通りとなります。




わずか7年で、生命保険が30年かかって積み上げた金額に到達します。そしてそこからが凄い。30年後は、なんと元本の3.2倍以上の、3243万円に到達します。その時点で全額換金すると、税金が20%引かれて、2594万円となります。


ビーウィズ ユープラスの代替えとなる商品についての比較のまとめ


損益をまとめてみましょう。まずは、ビーウィズユープラスの死亡・高度障害保険金の水準(+32%)に到達するまでの期間で、一覧化してみました。+32%の損益になるためには、米国の外貨預金では15年間、米国債券では13年間、先進国株式では7年間が必要となります。

対してビーウィズユープラスは、契約直後に掛け金を収めると同時に死んでしまった場合でも、+32%相当の死亡・高度障害保険金が受け取れます。

つまり、外貨預金とのザックリとした比較なら契約後14年間以内に、米国債との比較なら12年以内に、先進国株式との比較なら6年以内に死亡・高度障害保険金を受け取れるならば、ビーウィズユープラスのほうが得だと言えます。

ただし、視点を変えれば、契約後13年目以降は外貨預金、米国債券、先進国株式で運用していた方がお得とだいう事になります。以下、基準利率保証期間である30年後の損益がどうなるのか一覧化しました。30年後に中途解約した場合も、付け加えています。

商品 利率 30年後の損益
(米ドル)
税金
ビーウィズユープラス(中途解約の解約返戻金で受け取り) 基準利率:2% +24% 不明
ビーウィズユープラス(死亡・高度障害保険金で受け取り) 基準利率:2% +32%
米ドル建ての外貨預金 (現在の金利) 1年物金利:2.3% +73%
(15年目+32%)
税引後
米ドル建ての米国債券 (現在の利回り) 1年物利回り:2.73% +91%
(13年目+31%)
先進国株式インデックスファンド 期待リターン4% +324%
(7年目+31%)
税引前


実は、生命保険の最低保証の基準利率が2%の時と、1年物の外貨定期預金の金利が1.15%だと仮定した時に、30年運用した場合の最終損益が同じになります。

商品 利率 30年後の損益
(米ドル)
ビーウィズユープラス(中途解約の解約返戻金で受け取り) 基準利率:2% +24%
ビーウィズユープラス(死亡・高度障害保険金で受け取り) 基準利率:2% +32%
米ドル建ての外貨預金 1年物金利:1.15% +32%


そういう意味では、金利0.85%相当が、生命保険会社の経費として召し上げられているとも受け取れます。今回は、生命保険会社の運営経費には全く触れていませんが、基準利率2%のうちの0.85%程度が経費だとすると、凄まじく単純計算で、あなたが本来受け取る筈だったリターンのおよそ43%近くが、コストとしてカットされたという事になります

日産自動車のカルロスゴーンさえも驚くような、とんでもないコストカットをされているという事になりますね。だから、当サイト管理人は生命保険が嫌いなのです。彼らがさんざん儲けた後の出涸らしを、ほんの少しだけチョロチョロと頂くような商品、それが生命保険です。

ビーウィズユープラス


まとめますと、60歳で契約して、6年~12年程度年内(66歳~72歳)に死亡するか、高度障害になる可能性が高い思うのであれば、ビーウィズユープラスを契約すれば良いでしょう。

ただ、2017年時点での日本人の平均寿命は男性が81歳となっていますので、確率的には、12年以内で死亡する可能性は低そうです。(高度障害の確率は、よく分かりません。) 

そう考えると、若いうちにビーウィズユープラスに入るメリットなど、皆無に等しいのではないでしょうか。

ビーウィズユープラスは早期で中途解約した場合、たとえば10年程度の解約では損する事になると思うので、総合的に考えると米国の外貨預金や米国債券で運用した方が良いような気がしてきます。


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