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終身保険を解約した700万円でどのような資産形成をしていけば良いのか?


このページは、貯金を貯めたい人のための質問と回答のコーナーです。定期預金や投資が大好きな管理人が、皆様のお悩みを無料でご回答差し上げます

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頂いたご質問(2018年8月、F田さま、40代・女性)

こちらのサイトを読んでアドバイスを頂けたらと思い連絡いたしました。実はマニュライフ生命の未来を楽しむ終身保険を契約したのてすがこちらの記事を読んですぐにクーリングオフしたした。

契約したのは700万でしたが、解約したのでこの700万をどのように増やしたらよいのかわかりません。できれば元本保証でリスクは避けたいのですがご教示頂けたら幸いです。宜しくお願い致します。



回答:「元本保証」にこだわらず、「低リスク運用」まで視野を広げてみましょう

F田様、当サイトへのお問合せありがとうございます。ボッタくりと思われる終身保険を無傷で解約する事に貢献できて、非常に嬉しく思います。運よく取り戻せた700万円を元本保証で増やす方法について、管理人なりに色々と考えてみました。

必ずしもF田様の願いとは一致しない部分もあるかもしれませんが、もちろん一致するところも含めて、以下の通りご提示したいと思います。どうぞ参考にしてみてください。

生命保険1本ではなく、複数の金融商品で資産形成



最も確実な方法は、高金利定期預金を利用する事


F田様にとって、心理的にも安心で簡単な運用先は、高金利定期預金を利用することでしょう。例えば2018年8月時点での、300万円以上の大口定期預金の金利ランキングをご覧ください。
(⇒弊サイトのTOPページからご覧いただけます

今なら、SBJ銀行の5年物の定期預金(金利0.25%)をおススメします。ただし今後の金利改定を想定して、上位3銀行(SBJ銀行、オリックス銀行あおぞら銀行)の口座を開設しておくべきでしょう。

参考に、SBJ銀行の5年物定期預金に預け入れ、満期後に再度、課税後の利息と原資を5年物の定期預金に預け入れを続けた結果、20年後、30年後に、どのくらいの利息を受け取る事ができるのか、計算してみましょう。

その効果を、より実感して頂くために、三菱UFJ銀行に金利0.01%で預けた場合の受け取り利息も掲載してみました。驚くべき結果をご覧ください。

預け入れ期間 東京UFJ銀行
(金利0.01%)
SBJ銀行
(金利0.25%)
10年後 7,001円(5,579円) 175,872円(140,143円)
15年後 10,504円(8,370円) 265,123円(211,264円)
20年後 14,008円(11,163円) 355,264円(283,092円)
25年後 17,514円(13,956円) 446,303円(355,636円)
30年後 21,021円(16,751円) 538,248円(428,903円)
(2018年8月時点の金利です)


SBJ銀行を活用すれば、なんと30年間で税込54万円近くの利息を受け取れます。1000万円までは元本+利息が保証されていますので、最も無難な預け入れ先となります。



超高金利な韓国・北朝鮮系の金融機関を利用する


韓国・北朝鮮系の金融機関まで含めて定期預金を探すと、より高い金利で預け入れができる事をご存知でしょうか。こちらの定期預金比較ページをご覧ください。ここまで目線を広げれば、SBJ銀行より遥かに高金利の金融機関が上位に並びます。(SBJも韓国資本ですが)

もちろん元本+利息が1000万円まで保証されますので、F田様の700万円の資金であれば安心です。

ただ、金融機関の営業地域の居住者限定になる事が多いので、F田様の居住区で魅力ある金融機関があれば、利用スタンスです。都道府県ごとの金利を比較したページを参考にして下さい。

預け入れ期間 SBJ銀行
(金利0.25%)
ミレ信用組合
(金利0.5%)
10年後 175,872円(140,143円) 353,486円(281,675円)
15年後 265,123円(211,264円) 535,528円(426,736円)
20年後 355,264円(283,092円) 721,196円(574,685円)
25年後 446,303円(355,636円) 910,564円(725,583円)
30年後 538,248円(428,903円) 1,103,703円(879,486円)
(2018年8月時点の金利です)


ミレ信用組合はSBJ銀行の2倍の金利ですので、30年間で受け取れる税込利息が110万円近くに達します。この利息だと、「立派に運用しているな」という気持ちになりますね。



SBI債とマネックス債で安全に運用する


続いて定期預金よりも金利が良くて、元本保証ではありませんが、限りなくそれに近い元本確保型商品として、当サイトではSBI債とマネックス債をおススメしています。

著しく可能性は低いとはいえ、債券の発行元が倒産したらお金はゼロになりますし、中途解約すると元本割れしますので、そういう意味で、元本保証ではないという意味になります。

参考までに、マニュライフ生命などの生命保険会社が倒産しても、大幅な元本割れになります。また、生命保険を中途解約するとかなりの元本割れになりますので、生命保険も全く元本保証の商品ではないという事は覚えておいてください。

SBI債 : 2年債年率0.48%
マネックス債 : 3年債年率0.58%

参考SBI債とマネックス債の詳細解説ページはコチラ




これら、SBI債やマネックス債で、30年間で受け取れる利息を計算してみましょう。

預け入れ期間 SBI債の2年物
(利率0.48%)
マネックス債の3年物
(利率0.58%)
10年後 341,180円(271,869円) -
15年後 626,124円(498,927円)
20年後 695,611円(554,298円) -
25年後 - -
30年後 1,063,808円(847,695円) 1,296,874円(1,033,414円)


年率0.58%のマネックス債であれば、30年後に税込で130万円近くの利益になりますね。ただし、応募するためには、SBI証券、マネックス証券の口座を保有している必要があります。

そのうえ、募集されたらその日のうちに売り切れる事もあります。もしも、これらの債券を利用するのであれば、事前にSBI証券やマネックス証券の口座を開設して、売り出し情報に気をつけましょう。(メールで売りだし情報が配信されますので、チェックしておきましょう)

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リスクが非常に低い投資信託で運用してみる


最後のプランは、元本確保タイプではないのですが、リスクが非常に低い投資信託を利用した運用を提案したいです。検討するのは、安全資産である国内債券や為替ヘッジつき外国債券を中心として、株式が少々組み込まれたバランス型投資信託と呼ばれるものです。

①三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)(マイパッケージ)

資産の55%が安全資産の債券、5%が無リスク資産の現金で保有しており、非常に安定感があります。株式の比率が3割しか無いというのは、臆病な人が投資するのにふさわしいでしょう。




②たわらノーロード バランス(堅実型)

資産の70%が国内債券と為替ヘッジつき外国債券の安全資産で占めます。残りを複数の資産クラスに投じますが、分散効果も適度に働き、上記よりも更に安定的な運用が期待できます。





これらの投資信託は、元本が保証されませんので、投資初期では資産がマイナスになる事があります。しかし長期的には、資産の価値が上下動を繰り返しながら、下記のように右肩上がりで上昇する可能性が高いです。

(下記、三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)(マイパッケージ)の運用実績です。)

20・30年の超長期保有であれば、これらの投資信託に資金を投じて、ほったらかし運用でも良いと考えます。 当然、途中でリーマンショックのような事があるでしょうが、それでも価格の下落は下記の図の赤枠のようなレベルに抑えらえますので、かなり安心できる投資になります。

とは言っても20%ほど下がっています。株式の投資比率が高いファンドは、4割~5割ほども価格が下がりましたので、私から見ると極めて安全性が高いと感じます。




上記のような事を乗り越えて、三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)(マイパッケージ)は、10年間の年率利回りが3.47%となります。標準偏差はリスクを示す数値で、年率で6%程度の価格のブレが有る事を示します。




年率3.47%の利回りで、20年~30年運用した場合、どのくらいの利益となるのか、試算した結果が下記になります。




なんと、30年間で700万円が1,979万円(税込み)になる計算です。ざっくり30年間で資産が2.8倍になります。以下、投資元本の700万円を上記から取り除いた状態で、銀行預金やマネックス債と比較してみましょう。

預け入れ期間 ミレ信用組合
(金利0.5%)
マネックス債の3年物
(利率0.58%)
三井住友・DC年金バランス30
10年後 353,486円
(281,675円)
- -
15年後 535,528円
(426,736円)
626,124円
(498,927円)
477万1,237円
(380万1,960円)
20年後 721,196円
(574,685円)
- 699万7,919円
(557万6,291円)
25年後 910,564円
(725,583円)
- -
30年後 1,103,703円
(879,486円)
1,296,874円
(1,033,414円)
1,279万4,575円
(1,019万5,357円)


以上の通り、元本保証や元本確保型商品で110万円や120万円台の利益が出ていたのとはひとケタ違って、なんと1300万近くのリターンを得られる期待が有るという事が分かります。

あくまでもかなりリスクの低い商品でこの数字ですから、安全資産とリスク資産の比率が半々程度のものや、リスクを取って安全資産の割合を3割に減らしたタイプで投資した場合は、比較にならないほどのリターンを得られる可能性が高くなります。これが、投資というものになります。

こうして増える事を想定しているのですから、一時的に「○○ショック」などが襲ってきて、資産が1割とか2割減ったとしても、別にどうって事ないと平然としていられます。

参考までに株式比率が7割の商品は、期待されるリターンは年率4.9%でリスクは13.4%と、ハイリスクハイリターンとなっています。この場合の利益は元本を差し引いて2300万円を超えます。投資に向き合える人と元本保証だけの人は、著しく大きな差が生じるのです。



各種の商品の比較結果


ところで、未来を楽しむ終身保険の「定期引出タイプ」を利用する予定だったと仮定すると、15年後に一時払保険料の105%での払い戻しが最低保証される仕組みになっています。つまり終身保険の運用効果としては、15年物の定期預金の金利0.32%で、非課税で複利運用したのと同等となります。

以下、保険も含めて、各商品を比較してみました。 未来を楽しむ終身保険は、15年後に700万円が105%で払い戻しされ、非課税で再投資した計算結果となります。(比較商品が多いので、縦と横を逆にしています)

商品 15年後 30年後
未来を楽しむ終身保険 金利0.32%換算 35万0,000円
(27万8,898円)
71万7,500円
(57万1,740円)
SBJ銀行 金利0.25% 26万5,123円
(21万1,264円)
53万8,248円
(42万8,903円)
ミレ信用組合 金利0.5% 53万5,528円
(42万6,736円)
110万3,703円
(87万9,486円)
マネックス債の3年物 利率0.58% 62万6,124円
(49万8,927円)
129万6,874円
(103万3,414円)
三井住友・DC年金バランス30 想定で3.47% 477万1,237円
(380万1,960円)
1,279万4,575円
(1,019万5,357円)
(2018年7月時点の金利です)


結果は、SBJ銀行の定期預金では、未来を楽しむ終身保険のパフォーマンスには負けてしまいます。ミレ信用組合のような、国内で最高金利レベルの定期預金を利用して、終身保険よりも利益が高くなります。

元本確保型という意味では、保険とマネックス債を同列に語る事ができて、この両者の比較ではマネックス債のほうが圧倒的に有利です。マネックス債とSBI債を併用すると良いと思えます。

数字的には、若干のリスクを取って低リスクの投資信託で運用した場合は、未来を楽しむ終身保険を圧倒的に凌駕する事になります。

当サイト管理人の結論としては、10年単位で長期で資産を増やすのであれば、上記の商品をミックスして購入して、極力元本を重視しながら多少のリスクも受け入れて、上手に増やせば良いと考えます。何も、一つの商品に決め打ちする必要もありません。

数字以外を簡単にまとめたのが、以下の表になります。死亡保険が付帯したり、金額は少なくて形だけではありますが、生命保険料控除を利用できる点も加味すると、確かに高金利定期預金よりも魅力的に見えるというのも納得できます。

商品 元本の考え リスク その他のメリット
未来を楽しむ終身保険 元本確保型 極めて低い ・死亡保険金付帯
・生命保険料控除利用可能
SBJ銀行 元本保証 無し 預金保険制度の対象
ミレ信用組合 元本保証 無し 預金保険制度の対象
マネックス債の3年物 元本確保型 極めて低い 無し
三井住友・DC年金バランス30 元本保証なし 低い 信託財産は分別管理で保護
(2018年7月時点の金利です)


ところで、マニュライフ生命の保険について評価したページを読んで頂くと分かる通り、彼らは実際には内部でハイリスクハイリターン運用を行っています。

かなりの低リスク運用であっても、既に記したようなリターンを想定できるわけですから、全て株式などで運用して、レバレッジまでかけて運用していたら、場合によってはそれとは比較にならないほどの、もしかしたら更に数倍以上のリターンを得ている可能性も高いです。

それなのに、保険を利用した人への最低保証は0.32%程度になる訳で、要は私たちは、彼らが存分に儲けた残りカスのごく一部を受け取っているに過ぎないのが、保険といういう商品なのです。

彼らは、日本の消費者の異常なまでの元本保証願望に付け込んで、実に上手い具合に商品を作っているなと感じます。



低リスク運用の投資信託を、iDeCoで利用する事も検討を


さて、最後になりましたが、ボッタクリとしか思えないような生命保険などを利用するくらいならば、国家が用意した節税制度も併用して、低リスクの投資信託で運用すれば良いと思います。

700万円が手元にあって、それを一気に金融商品に全額投じるなどと言う事だけが、資産形成の方法ではありません。(大きなお金が無いと投資できないという時代は20年前の話しです)

今ならば、仕事に付いているのかいないのかなどの状況にもよりますが、掛け金が全額所得控除になって(生命保険料控除などとは比較にならないほど有利です)、運用益が全額無税になり、老後に一時金として受け取る際も税制優遇になる、iDeCo(イデコ)確定拠出年金制度が最強です。

この制度を用いて、既にご紹介したレベルの低リスク運用のインデックスファンド(もっと低リスクのものもあります)で長期運用を行うと言うのは、正解の一つになると思われます。

例えば、既に紹介したような低リスクの投資信託は確定拠出年金制度を使って積み立て投資を行って、それ以外は高金利定期預金であったりSBI債やマネックス債を併用するというやり方もできます。

金融機関にいいようにボラれるのを避けようと意識すると、自然と、無理なくリターンを上げる方法にたどり着いていきます。F田様も、もちろん個人個人でリスク許容度などが違うので強制するつもりは毛頭ありませんが、終身保険がボッタクリ商品だと見抜く賢明さが御有りなのですから、視野を広げて頂いて、賢く増やせる手段を学んでいただくと宜しいかと思います。